検体を給水栓に取り付け、水道水(東京多摩市)を流量12L/minで10分間通水後、通過水及び水道水を各3L採水し、水質基準に関する省令(平成15年構成労働省令第101号)に示された15項目及び水質基準に関する省令の制定及び水道法施行規則の一部改正等並びに水道水質管理における留意事項について(平成15年健水発第1010001号)「水質管理目標設定項目の検査方法」の残留塩素並びにトリハロメタンについて試験した。
財団法人日本食品分析センター(第505100424-001号)
結果を表-1 及び2に示した。
通水及び水道水は表-1の分析試験項目について水道法水質基準に適合であった。
なお、通水時の水温は20℃であった。
<表-1>通過水の水道法水質基準試験結果
分析試験項目 |
基準 |
結果 |
検出限界 |
通過水 |
水道水 |
一般細菌 |
集落数100以下/ml |
30以下/ml |
30以下/ml |
− |
大腸菌 |
検出されない |
検出せず |
検出せず |
− |
鉛及びその化合物 |
0.01mg/l以下 |
検出せず |
検出せず |
0.001mg/l |
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 |
10mg/l以下 |
検出せず |
0.7mg/l |
0.2mg/l |
亜鉛及びその化合物 |
1.0mg/l以下 |
検出せず |
検出せず |
0.005mg/l |
鉄及びその化合物 |
0.3mg/l以下 |
検出せず |
検出せず |
0.03mg/l |
銅及びその化合物 |
1.0mg/l以下 |
検出せず |
検出せず |
0.01mg/l |
塩化物イオン |
200mg/l以下 |
8.6mg/l |
5.4mg/l |
ー |
蒸発残留物 |
500mg/l以下 |
84mg/l |
88mg/l |
ー |
有機物(全有機炭素(TOC)の量) |
5mg/l以下 |
検出せず |
0.4mg/l |
0.3mg/l |
ph値 |
5.8以上8.6以下 |
7.9(21℃) |
7.6(21℃) |
ー |
味 |
異常でない |
異常なし |
異常なし |
ー |
臭気 |
異常でない |
異常なし |
異常なし |
ー |
色度 |
5度以下 |
1度以下 |
1度以下 |
ー |
濁度 |
2度以下 |
1度以下 |
1度以下 |
ー |
<表-2>通過水の水質試験結果(水質管理目標設定項目の検査方法)
分析試験項目 |
結果 |
検出限界 |
通過水 |
水道水 |
残留塩素 |
検出せず |
0.39mg/l |
0.05mg/l |
トリハロメタン |
検出せず |
0.013mg/l |
− |
クロロホルム |
検出せず |
0.0099mg/l |
0.005mg/l |
プロモジクロロメタン |
検出せず |
0.0027mg/l |
0.005mg/l |
ジブロモクロロメタン |
検出せず |
0.0005mg/l |
0.005mg/l |
プロモホルム |
検出せず |
検出せず |
0.005mg/l |
試験方法を表-3に示した
<表-3>試験方法
分析試験項目 |
試験方法 |
一般細菌 |
標準寒天培地法 |
大腸菌 |
特定酸素基質培地法 |
鉛及びその化合物 |
誘導結合プラズマ質量分析法 |
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 |
イオンクロマトグラフ法 |
亜鉛及びその化合物 |
誘導結合プラズマ発光分光分析法 |
鉄及びその化合物 |
誘導結合プラズマ発光分光分析法 |
銅及びその化合物 |
誘導結合プラズマ発光分光分析法 |
塩化物イオン |
イオンクロマトグラフ法 |
蒸発残留物 |
重量法 |
有機物(全有機炭素(TOC)の量) |
全有機炭素計測定法 |
ph値 |
ガラス電極法 |
味 |
官能法 |
臭気 |
官能法 |
色度 |
比色法 |
濁度 |
比色法 |
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分析試験項目 |
試験方法 |
残留塩素 |
吸光光度法 |
トリハロメタン |
− |
クロロホルム |
ガスクロマトグラフ法 |
プロモジクロロメタン |
ガスクロマトグラフ法 |
ジブロモクロロメタン |
ガスクロマトグラフ法 |
プロモホルム |
ガスクロマトグラフ法 |
※トリハロメタンとは、クロロホルム、プロモジクロロメタン、
ジブロモクロロメタン、プロモホルムの総称です。 |
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飲んだり食べたりして口から入る以外に、皮膚と反応したり、入浴やシャワーで呼吸とともに体内に入ることにより、さまざまな疾患を引き起こす原因になっているといわれています。 |
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水道水の中には、浄水場で殺菌のために入れられた塩素が残留しています。塩素は強力な酸化力を持っている為、ビタミン類を破壊したり、元気な細胞を衰えさせるといいます。また、有機塩素化合物のトリハロメタンもとても気になる物質です。毎日の入浴やシャワーで、知らないうちに肌が塩素やトリハロメタンにさらされているのです。
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水道水をそのまま加温した風呂やシャワーには過剰な塩素やトリハロメタンが含まれています。かゆみや赤みがひどくなるなど、アトピー性皮膚炎や敏感肌の症状が悪化するのは、水道水に含まれるこうした有害物質が原因ではないかと指摘されています。また、塩素やトリハロメタンは温度が上がると気化するため、湯気と一緒に吸い込んでしまうことになり、体内に侵入し蓄積した場合の影響も心配です。
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生活様式の変化に伴い、住宅への温水洗浄便座の普及率は年々増加しています。身体のデリケートな箇所を清潔に保つために欠かせないものとなっています。しかし、その際に使用する水道水にッ不安を感じたことはありませんか?水道水が洗浄する箇所は毛細血管が集まった粘膜なので、有害物質が接触するのは避けたいものです。さらに、薄い皮膚を通して体内へ浸透するといわれており、その上、温水にすることで有害物質の濃度も上昇し、危険性も高まると指摘されています。
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